「小さなことに忠実に」  04.10.10
               ルカ19:11〜27

 イエスさまは、「ごく小さな事にも忠実だった」と言って僕を
誉める王さまの話をされました。
 遠い国に旅立った王の帰りを待っている僕は、私たちの姿です。
天に昇り全能の父なる神の右に座したもう主イエスが、王として
再びおいでになるのを待っているのが私たちだからです。
主は、その時までの生き方を示すために、この話をしてください
ました。
 10人の僕は1ムナずつのお金を与えられ、それで商売をしなさい
と言われます。与えられたものを増やすことが求められるのです。
この1ムナは、何のことでしょうか。10人が同じものを受け取っている
ということから、神さまのみ言葉、愛、福音そのものといってよいでしょう。
天に昇られる直前のイエスさまの言葉は、全世界に福音を宣べ伝えよ
との伝道命令でした。
そのことからも、商売は、福音に生かされる人が増えることであり、
伝道することです。
 ひとりの僕は、帰ってきた王に10ムナ儲けた事を報告し、誉められ
ました。この僕の言葉は、「あなたの1ムナが10ムナを儲けました」と
いう書き方がされています。自分が儲けたと言うのではありません。
伝道の際には、1ムナ(福音、み言葉)そのものが力を発揮するのです。
 では、僕は何をしていたのでしょうか。僕は、ごく小さなことに忠実
でした。
 ごく小さな事というのは、1ムナ(福音、み言葉)に仕える、自分の
働きでしょう。
 伝道の際に、自分の小ささに直面することしばしばです。
愛する者に福音を伝えきれないもどかしさを感じます。
自分にできる事は、小さく、効果がないかのようにも思います。
 しかし、伝道の心をもって、その小さなことをし続けるのです。
 1ムナに対する信頼があり、大きなことは神さまがなさってくださる
ことを信じているからです。

 私たちは、わずかなパンと魚で五千人を養う主イエスの僕です。
 「小さいから無駄だ」でなく、神への信頼があるゆえに「小さな
ことに忠実に」歩むのです。